《鎌倉陶園》 久松昌子展 -終了-
昭和9年(今から89年前)、女流陶芸家の久松昌子さんが当地に陶芸窯を拓きました。 当時の浄智寺谷戸は民家も少なく、おそらく荒れ放題だった土地に薪窯を作り、お住まいを作り、高い煙突を持つガス窯を作って、昭和40年代まで作品を作り続けた久松先生。 著名画家のフジタと器を共同制作したり、海外の百貨店や見本市にも出展するなど、当時の女性としては型破りなアーティストであったろうと思われます。
先ごろ、先生のお孫さんにあたる方たちより、ここで作られたたくさんの陶器をご寄付いただきました。
戦前から戦後にこの地で生まれた器たちを、ぜひたくさんの皆さんに見ていただきたいと思い、「久松昌子展」を開催することにいたしました。
日時 |
4/29(土)30(日) 11〜16時
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入場 | 入場無料・ご予約不要(ご来場が集中した場合は、少しお待ちいただく場合がございます) |
スエ亭の季節の摘み草弁当(税込800円)の販売あり。こちらはご予約制です。 ①ご来場予定日 ②お名前 ③数 ④電話番号とメールアドレス をお知らせ下さい。 メール)sueteisueben@gmail.com + お弁当ご予約はこちら ○テイクアウトOK。晴れていればアウトドア席でお召し上がりいただけます。 ○たからの庭ギャラリーにてドリンク類(ビール、ワイン、ソフトドリンク各種)の販売あり。 |
久松昌子作 器の展示
大きな花器や、美しい絵柄の食器類など。モチーフとして、この土地の植物もたくさん描かれています。
どこかエキゾチック、または西洋的な作風は、先生がドイツの血を引くクォーターであったこともあるのでしょうか。
先生と二人三脚で活躍されていた、「ろくろ名人」こと小城久次郎氏の作品もあわせて展示します。
器の販売
今回ご寄付いただいた器類は、販売してたからの庭の活動費としてお役立て下さいとお預かりいたしました。ご遺族のみなさまのご好意をありがたく受け止めて、一部作品をお安く販売させていただきます。ぜひお手にとって御覧ください。
また、たからの庭スタート時に床下から大量に発掘されたかわいいお花の陶器も、格安でお譲りいたします。
皆様の身近なところで、久松先生の作品をお使いいただけたら幸いです。
お買い物の際は、手提げ袋などご持参ください。
久松昌子 プロフィール
昭和8(1933)年、陶芸家・富本憲吉氏の門に入り、小城久次郎氏にろくろの実技を学んだあと、昭和9(1934)年から現・たからの庭の場所に、本焼窯を持つ工房を作り作陶をスタートする。
昭和11年、国画会展入選を皮切りに、各種の工芸展、総合展に入選入賞。
戦時中は仕事を中断したものの、昭和21年〜、藤田嗣治デザインの陶器を多数製作し、画付助手を勤めたほか、前田青邨、伊東深水らの手びねり画付製品を焼き上げた。
その後、久松作品が来日した外国人たちの間で評判を呼び、量産した製品の輸出をはじめ、昭和32年にはアメリカの第一回米国世界見本市(ニューヨーク)に出品するなど、海外にも活躍の場を広げていった。
昭和48年に亡くなるまでこの地で暮らし、数多くの独創的な作品を残した。